【暗号資産】Web3.0で何が置き換わる? 分散型サービスをわかりやすく解説

現在注目されているWeb3.0というのは、私たちの暮らしにどういった影響を及ぼすのでしょうか?

また、Web3.0が普及することで私たちが当たり前に使っているサービスがどのように変化していくのか考察します。

Web3.0とは?

Web3.0というのはインターネットにおける状況の変化を示しており、わかりやすく言うと、「第3世代のインターネット」です。

これらを理解には、まず Web1.0(第1世代)、Web2.0(第2世代)について把握する必要があります。

Web1.0 一方向情報発信

インターネットが普及した当初は、web技術も発達しておらず、今のような おしゃれなサイトはありません。

企業やコンピュータの知識に長けた個人が、ホームページを公開し、ユーザーはそのサイトを見ることしかできませんでした。

情報は完全に一方的であり、当然「シェア」や「コメント」というものはありません。

Web2.0 双方向情報発信

2005年頃から現在までを示すのが、第2世代となる Web2.0です。

各個人が独自にサイトを作り上げていた Web1.0に対して、 Web2.0ではプラットフォームというサービス基盤を利用することが標準になりました。

プラットフォームは、Googleやフェイスブック、各SNS運営が提供するサービスのことです。

これらのサービスで発信すると、閲覧者は自由にコメントしたりシェアすることが可能になり、 まさに「双方向」の情報通信となるわけです。

しかし、これらのサービスは、GAFAM といった巨大プラットフォーマーが市場を独占支配しており、

また、ユーザー個人から膨大な情報を収集しており、プライバシーの問題も指摘されています。

GAFAMが膨大な資金力を武器に、新規サービスの発展を阻害する活動を続ければ、新しいイノベーションは起こりにくく、永久に支配構造が続くことになります。

Web3.0 分散型インターネット

近未来の第3世代として期待される Web3.0の重要な部分は「分散化」です。

では、「分散」とはなんでしょうか。

一言で表すとすれば、「サービスの民主化」です。

ビットコインは分散型台帳という仕組みで、一つのPC(サーバー)にデータを保管せずに、世界中のコンピュータがネットワークに参加し

相互にデータベースを保つことで、地理的リスク、国家のリスクから完全に遮断されています。

Web3.0が目指す分散化は一方的に方針決定する社長を置かず、透明性の高い民主主義空間で意志決定が行われることです。

ずんだもん

Web3.0 とは民主主義的に運営するサービスのことなんだ

 

Web3.0で置き換わるもの

実際に既存のサービスに置き換わりそうな Web3.0サービスを見ていきましょう

銀行 → Defi

Defi (Decentralized Finance) 分散型金融の総称です。

Defiではブロックチェーンのスマートコントラクト(自動取引)を使用して完全にプログラムのみで取引が可能になっています。

システムの維持にかかる膨大な人件費がないため,手数料が安く, 暗号資産を預けれ入れた場合は高い金利が得られるのが特徴です。

Defiの仕組みを利用した管理者不在の取引所を Dex といいます。

デメリットとしては, 全ての取引は自己責任となるため,慎重に取引をする必要があります。

当然カスタマーサポートや保障というものは一切ありません。

ガス代といわれる特有の手数料がかかるため注意が必要である。

DeFi のメリット
  • ブロックチェーンを利用しているため、ハッキングに強く、取引の透明性も確保されいる
  • 銀行のような仲介者がいないため、手数料が安い
  • 暗号資産を預けることで高い金利を享受できる
DeFi のデメリット
  • 利用は完全に自己責任であり、運営からのサポートは一切ない
  • 詐欺のようなプロジェクトもあり、自身で投資先を見極める必要がある
  • ガス代と呼ばれる特有の手数料システムの理解が必要

ずんだもん

Defiを利用すれば24時間どこでも取引が可能なのだ

証明書 → NFT

Non Fungible Token (ノン ファンブル トークン) は非代替性トークンと言われ,

製作者や所有権をブロックチェーンで証明します。

証明書という観点で見ていくと, 従来の証明書は直筆で無い限り,簡単にコピーや複製が可能でした。

また,直筆であったとしても,本当に証明書発行者のサインなのか証明するには多くのコストを必要としました。

NFTの仕組みを活用することで,改ざん不可能なブロックチェーンに発行者や所有者の情報を記録するため,透明性が高く,確実に証明することができます。

千葉工業大学では学修歴証明書をNFTで発行したことで話題になりました。

国内初!千葉工業大学で学修歴証明書をNFTで発行

ずんだもん

証明書が手元に残らないNFTデータというのも不思議なのだ・・

株式会社 → Dao 

従来組織と分散型組織の違い

 

Daoとは分散型自立組織のことで, 従来の社長をトップとした指揮命令構造の組織と異なり,特定のリーダーを持たない完全自立組織となります。

この誰でも自由にプロジェクトに参加できる仕組みは,オープンソースソフトウェアに似ています。

オープンソースソフトウェアは誰でも自由にソースコードを閲覧し,アップデートや修正の提案が可能でした。

Daoは参加者全員が意見することが可能であることから,広い視野による意見集約と,忖度のないスピード感のある意思決定が可能になります。

ブロックチェーンを利用することで高い透明性を持っていることから,信用されやすく,Daoで形成された組織が従来の企業を上回るサービスを提供する可能性があります。

 

Google Chrome → Brave 

インターネットブラウザで圧倒的なシェアを持つのはGoogleChromeですが,

Chrome キラーと期待されているのが,ウェブブラウザの「Brave」です。

従来のウェブサイトでは,広告が強制的に表示されるため, 閲覧者は煩わしい広告を避けて閲覧する必要がありました。

Braveでは,ユーザーが広告を見るか,見ないかを選ぶことができます。 (ディフォルトでは見ない設定)

[広告を見ない]を選択することで,ウェブサイトから広告は削除され,快適なウェブブラウジングが可能になります。

一方,[広告を見る]を選択した場合は, Braveのトークンである,BATをもらうことができます。

このBATは取引所を経由することで,日本円などの法定通貨に交換することができます。

従来の広告を見たくない人に強制的に見せる方式ではなく, 広告を見たい人にのみリーチすることで 効果的な広告効果を生み出します。

また,広告を見ること選択したユーザーは利益になるので まさに WinWinといえます。

ずんだもん

普通にブラウジングしているだけで報酬がもらえるなんてありがたいにゃ

NETFLIX → Flixxo 

ストリーミング配信の代表格といえば やはりNetflixやアマゾンプライムが思いつくでしょう。

これらに代替しそうなサービスは既に登場しています。

NETFLIX アマゾンプライムの問題点としては, 企業が中間マージンを得ていることです。

これらの運営会社に利益の大半を持っていかれ,映像クリエイターが報酬として受け取れるのはごくわずかです。

Flixxo は動画配信者の利益を最優先に作られており,中間マージンもありません。

今後,映像制作会社は,配給会社を通すことなく,自身で動画をアップロードし,最大限の収益を得ることができます。

これは,そのクリエイターを応援したい視聴者と,利益を最大化できるクリエイターにメリットがあります。

Apple Music → Audius 

Audiusはアーティストの利益に特化した分散型音楽配信サービスです。

Audiosは収益の90%をアーティストに配分し, 残りの10%をネットワークに協力したユーザに対して配分します。

中央管理者がおらず,中間業者がいないため,アーティストの利益を最大化します。

Audiusの意思決定はガバナンストークンの「Audiu」によって行われるため,民主主義的な音楽配信サービスと言えます。

最近では,どこのレコード会社にも所属していないアーティスト集団「レペゼン地球」がインターネットから有名になり,ペイペイドームを満席にするコンサートを開きました。

今後は,レコード会社どころか,音楽配信会社を通すことなく,音楽を聞きたい人に届ける時代が近づいています。

ブログ → Steemit

ブログサービスでは主要なところで「はてなブログ」や「アメーバブログ」,このサイトが運営されている「WordPress」などがあります。

一般的にブログサービスは広告を掲載することで収益を得ていました。

Steemitでは,記事を投稿することで収益を受け取ることができるサービスです

また,記事を投稿した人だけでなく,記事に対して「いいね」をした読者にも報酬がもらえる仕組みとなっています。

従来のブログサービスは広告収益を得るために内容を最適化しており,必ずしも訪問者の役に立つ情報が掲載されているとは限らないという問題がありました。

Steemitでは,良質な記事を書くことが収益に繋がることから,洗練されたコンテンツが残り,良質な情報プラットフォームになるでしょう。

 

【まとめ】 Web3.0はどうなる?

中央集権的な管理システムに対抗するサービスが次々に誕生していることがわかります。

Web3.0では特定の支配者や、中間業者という仕組みを排除しており、サービスを提供する側と受ける側でお互いの利益を最大化している特徴があります。

今後は、従来の巨大プラットフォーマーによる独占的な収益構造は今後崩れていくと考えています。

より民主主義かつ,適切に報酬を分配する構造がインターネットの潮流になると思われます。

Web3.0の分散とは,「権力の分散」「リスクの分散」「冨の分散」だと私は考えています。

ずんだもん

Web3.0が既存のインターネットを書き換えるのだ!

 

おすすめの記事